「変わる金融市場の景色」というタイトルを裏付ける現象が、通貨の分野で起きつつある。主役は仮想通貨ビットコインだ。価格は2020年の春から静かな、しかし持続的な上昇傾向を示してきたが、同年12月に1ビットコイン=20,000ドルを突破した後は一気にチャートを駆け上がり、最近では一時同60,000ドルに達した。 ビットコインが前回話題になったのは2017年末から2018年年初にかけて。その時はビットコインなど非法定通貨の人気増大が、経済・社会の混乱や政府批判に繋がらないかを懸念した中国政府が規制措置を取ったことなどから反落。世界各国の政府も概ね同通貨に対しては批判的だった。その時の相場のピークは2…