貧困がますます深刻化するアメリカの労働者階級の状態——リーマンショック後16年 「疲弊する米庶民、金融危機の傷今も 次期大統領に難題」と題する、米州総局長・山下茂行の記事が日本経済新聞電子版に掲載された(2024年9月15日付)。 これは興味深い。 筆者は言う。 「16年前のこの日、2008年9月15日に金融大手リーマン・ブラザーズが破綻して米国は金融危機に陥った。今になって振り返れば、金融的なショックよりも一般庶民への打撃の方が深刻だった。中低所得層の没落と格差拡大が加速し、政府への不信感を生んだ。米社会は変容し、今年の大統領選にも様々な影響を及ぼしている。」 アメリカでは株価が史上最高値を…