(1931ー )英の評論家・作家。 高校を中退後、肉体労働をしながら大英図書館に通って独学を続け、1956年、25歳の時に文学評論の『アウトサイダー』で華々しくデビューして世界中の文壇に衝撃を与えた。 翌年、『宗教と反逆者』を発表した後、文学評論以外にも、神秘主義についての本、殺人研究本やSF小説なども多く発表。 隠匿学研究の『オカルト』は爆発的に売れた。評論に『敗北の時代』(59年)、『オカルト』(71年)、長編小説に『暗黒の祭り』(60年)など
一条真也です。シネプレックス小倉でSF映画「レミニセンス」を観ました。世界観の説明不足はあるものの、なかなか面白かったです。でも、謳い文句の「SFサスペンス」というより「ラブロマンス」の要素を強く感じました。いつものように、グリーフケアの要素もしっかり見つけました。最近はどんな映画を観ても、すべてグリーフケア映画です。 ヤフー映画の「解説」には、「『グレイテスト・ショーマン』などのヒュー・ジャックマン主演のSFサスペンス。世界中が海に水没した近未来を舞台に、他者の記憶に潜入したエージェントが凶悪事件の鍵を握る女性の行方を追う。監督はドラマ「ウエストワールド」シリーズなどに携ったリサ・ジョイ。『…
水声社の「小島信夫 批評集成」の月報がなかなか面白い。 小島信夫の蔵書には、コリン・ウィルソンの著作が三冊ある。 『小説のために―想像力の秘密』 『ラスプーチン』(サンリオSF文庫) 『SFと神秘主義』(サンリオSF文庫) 「小説のために」と「ラスプーチン」は、引かれた線と付箋はあるものの良い状態で保管されていたのに対して、「SFと神秘主義」は、ボロボロの状態で、書き込みも多く、おそらく常に机の上にあったものと思われる。本文は六章からなり、うち最初の「実存主義としてのサイエンス・フィクション」と最後の「詩と神秘主義」に激しく書き込みがあるという。 たとえば、35頁の「疲れているにもかかわらず、…
シエナ Free Images - Pixabay イタリアの作家アントニオ・タブッキ(Antonio Tabucchi, 1943 - 2012)はピサで生まれ、ポルトガルの首都リスボンで亡くなった。シエナ大学でポルトガル語と文学を教えた。 「ユリイカ 6月号 第44巻第6号(通巻611号)『アントニオ・タブッキ』」(青土社、2012年6月)とアントニオ・タブッキ(須賀敦子訳)『インド夜想曲』(白水社、1993)を購入して読んだ。 雑誌には「アントニオ・タブッキ・アンソロジー」と題され、6編の作品が邦訳されて載っていた。タブッキの作品を美しい日本語で読めることはありがたかったが、雑誌に掲載さ…
ウィキペディア日本語版の「神智学」「神智学協会」はひどい書かれ方をしている。あれではないほうがましなくらいだ。 出典:Pixabay コリン・ウィルソン(Colin Wilson,1931 - 2013)、ルネ・ゲノン(René Jean Marie Joseph Guénon, 1886 - 1951)は確たる根拠もなしに――著作からのまともな引用もなしに――ブラヴァツキー夫人を誹謗中傷しているが、彼らの信奉者によって孫引きが繰り返され、日本特有のおぞましい神智学協会像が出来上がっているようだ。 また、SPR(The Society for Psychical Research 心霊現象研究…
(2022/8/18) 『スペース・ブラザーズ』 ――助けるためにここにいる グラード・アートセン アルテ 2013/10/1 <宇宙政治学> ・その時代は、宇宙の兄弟姉妹たちの助けを借りて、世界教師マイトレーヤと知恵の覚者方によって開始されるでしょう。 <隠蔽から陰謀へ> ・1947年7月にアメリカのニューメキシコ州ロズウェル近郊でUFOが墜落した、という報道が当初なされたあと、隠蔽工作が初めて最大限に行われました。 <隠蔽、陰謀、憶測> ・こうしたより広い生命観と意識の進化から見ると、UFOの到来は希望を鼓舞する出来事でしかないことになります。それでは、どうして今日の非常に多くの人々がUF…
『エノクの鍵』 宇宙の仕組みを解明し、本来の人間へと進化させるための光の書 J・J・ハータック ナチュラルスピリット 2010/9/25 <アルクトゥルスという中間ステーション> ・そして、アルクトゥルスから移動して、異なる光の密度に属すると思われる基盤目状のモザイク模様が連なる場所に案内されました。 ・メタトロンは私を聖なる父のところへ連れて行きました。私は、純粋エネルギーの放射領域に私を連れて入ることのできる存在はメタトロンをおいて他にはいませんでした。そこで私は、たなびくような白髪をたたえ、愛と歓びにあふれた表情をうかべた古代よりの無限なる意識の姿を間近に見たのです。いかなる言葉をもって…
そうせずにはいられないから。楽しい時にも、そして、苦しい時にはなおさら夢をみる。日常に拘束されまいとする生の奔流は精神にもおよぶ。 夢見るのはきわめて重要なパワー、ヒトを駆り立てる力そのもの。でも、華奢で移ろいやすく、時として現れ消える。 www.youtube.com この素晴らしいタイトルのおかげで、同じ言葉で語るのが憚れるようになった。 夢見る力―文学と想像力 (河出文庫) 作者:コリン ウィルソン 河出書房新社 Amazon
【中古】 至高体験 自己実現のための心理学/コリンウィルソン【著】,由良君美,四方田剛己【訳】 【中古】afb価格: 1270 円楽天で詳細を見る Hi! How are you ? このお題,今風のアオハルではない。あくまで,セイシュンと読む。それも「セ」に少しアクセントを強調して短めに読んで欲しい。僕のあお~い,わか~い時代の話しを綴っていく。4回目は3回目の「孤独」の続きものなんだよ,これが。高校時代の自分にとってだけではなく,その後の自分にとっても大きな経験だった。至高体験の1つなのは間違いない。題名は「闘い」。(会場からの笑いはwで示す。) 闘いに備えて,彼は「気合い入れ」と称して頭…
※注意! 筆者は医療の専門家ではなく、また当記事は文化史エッセイに属するものであり医学的内容に責任を負うものではありません。治療に関する判断は専門機関にご相談ください。 α.はじめに 自分の病気の成立に自分自身が能動的に関与しているということを本気で考える人がいたら、それによって病気の理論が変わるだけでなく、その人の世界との関係も一変するだろう。彼の倫理的、宗教的、政治的な態度も変化するに違いない。 (ヴァイツゼッカー『病いと人』) 偶然にも本稿では採り上げていないが、オリヴァー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』といえば、脳科学・奇病エッセイの古典的名著であるという評価に異論を差し挟む者は少…
テリトリー、外、内、辺境 辺境に身を置いた人たち 言葉は外と内から辺境へとやって来る 辺境としての自分 夢の言葉、言葉の夢 テリトリー、外、内、辺境 昔の話です。 「仏文学は澁澤龍彦、独文学は種村季弘(たねむらすえひろ)、英文学は由良君美(ゆらきみよし)。そんなふうに、一部の人たちが口にしていた時期がありました。三人に共通するのは、博覧強記というところでしょうか。在野、アカデミックな場と、身を置く場所は違いましたが、それぞれが持ち味を生かしながら、いいお仕事をなさっていました。 三人のなかでは、由良君美がいちばん一般的な知名度は低かったような気がします。ただ、専任の大学教員であったために、アカ…
テリトリー 言葉は内から来るもの 内、外、辺境 母語で書くことも「外国語」で書くことであるという考え方 自分語 内なる言葉 用言体 テリトリー 言葉は外から来るもの――。 最近、上のようなことを考えていて、テリトリーという言葉を思い出しました。テリトリーについて考えることは、外、内、辺境といった言葉とイメージについて思いをめぐらすことになります。 普通テリトリーというと、人の集団が作る縄張りを意味しますが、個人としての人間にもテリトリー、つまり外、内、辺境があるのではないでしょうか。個人のプライベートなスペースというのではなく、人の身体と意識が一つの「内」という場であるというイメージです。 こ…
『「知恵の宝庫」 エドガー・ケイシー名言集』 林陽 中央アート出版社 2006/2 <ホワイト・ブラザーフッド(白色同胞団)> 問;ホワイト・ブラザーフッド(白色同胞団)の大師はどの程度までエドガー・ケイシーの活動を指導していますか。直轄している大師は誰ですか。 答;恵みの御座そのものから、より高き方からの使いです。 問;直轄しているのは誰ですか。サン・ジェルマンは。 答;主の主、王の王、あなた方が父と一つになれるために生まれた方の使いです。 <守護天使> ・地上にいる人々の祈りは神の御座に昇ります。そして、随伴の天使はそれを聞き、取り次ぎをするために御座の前に立ってくださいます。 ・どの魂に…
『未確認動物UMA大全』 並木伸一郎 学研 2012/2 <ビッグフット> <膨大な目撃例を誇る未確認動物界のチャンピオン> ・ビッグフットおよびサスカッチの目撃例はそれこそ膨大で、2006年現在で約2400件にも達する。 この直立2足歩行する謎の獣人に関する報告は、アメリカの歴史と同じくらい古くからあり、記録に残る最初の事件は、1810年1月に発生している。 ノースウエスト商事会社の外交員デビッド・トムソンが、オレゴン州ダレス付近のコロンビア川沿いを旅行中、これまでに見たこともない巨大な足跡を発見した。これが記録に残るビッグフットの足跡目撃第1号で、長さが約42センチ、幅は約24センチあった…
著者:村上 春樹(1949-) 小説。翻訳。 著者:柴田 元幸(1954-) アメリカ文学。翻訳。 カバー装画:横山 雄 イラストレ一タ一/グラフィックデザイナ一。BOOTLEG所属。 デザイン:新潮社装幀室 NDC:901 文学理論・作法 村上春樹、柴田元幸 『本当の翻訳の話をしよう 増補版』 | 新潮社 本当の翻訳の話をしよう 増補版 (新潮文庫)作者:村上 春樹,柴田 元幸新潮社Amazon 【目次】 目次 [003-005] まえがき[柴田元幸] [009-011] ■OPENING SESSION 帰れ、あの翻訳 013 流行りすたりの中で――ロンドン、マッカラーズ 何が昔と違うのか…
2022/07/14 イタロ・カルヴィーノ「柔らかい月」(ハヤカワ文庫)-1 1967年の続き 以後はQfwfq氏の名は出てこない。でも「ティ・ゼロ」で「私Q0(0は小文字)」と表記されるので、Qfwfq氏が語り手だと推測可能。 第三部 ティ・ゼロティ・ゼロ ・・・ 突如ライオンと便宜的に呼ぶ動物に襲われ、射った矢が「私」とライオンの距離の3分の一を通過した瞬間(しかし現代の機器で測定可能な継続)、「私」が考えること。いわば「シュレディンガーの猫」がはいっている箱のふたを開けられた瞬間(とは何か)に猫が体験したことだ。その執拗な記述。すると、この「瞬間」に至る前に宇宙開闢から経過した数百億年(…
www.nhk.or.jpコミック「おばけのキャスパー」をスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のもと映画化した作品。 監督は、のちに『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』(2004)でもその手腕を発揮するブラッド・シルバーリング。(長編デビュー作) 悪霊を除霊する心霊学者の父と、ある館を訪れた少女キャットが、心優しい少年幽霊のキャスパーと出会う様子が描かれます。 キャラクターの多くが幽霊でありながらも、ポップで可愛らしいビジュアルなのが幅広い層に楽しめるものとなっています。 また、CGと実写の合成が1995年当時ではハイクオリティで、コアな映画ファンにも楽しめるものに。他にも映画のオマー…
(2022/7/1) 『光への道』 ホワイト・イーグルの霊示 グレース・クック 桑原啓善 でくのぼう出版 2020/12/16 <一つの人生はイニシエーションです> ・今は世界の全歴史の中で最も重要な時期です。皆さんは開拓者なのです。人が人を許すとき、自分をとらわれから解放していきます。このこと分かりますかな? <ホワイト・イーグル> ・本書はホワイト・イーグルが多年にわたり、人類同胞の道をテーマとして、つまり「光への道」について語った教示を集録したものです。 <前おき> ・今夕は、どの人にも運命となる神秘体験について語りたいと思っているのです。そういう霊的体験をみな私たちは通過して行くのです…
『アルクトゥールスへの旅』 デイヴィッド・リンゼイ 文遊社 2014/1/28 <アルクトゥールス> ・「その星はまさしく今君の眼の前にある」こう言いながらクラッグは太い指で、南東の空の一番明るい星を指さした。「あれがアルクトゥールスだ。トーマンスは恒星アルクトゥールスの惑星で、人が住んでいる」 ・クラッグは先に立って短い鉄の梯子を登り、はねあげ戸をくぐり抜けて陸屋根に出た。あとの二人もその屋上に立つと、クラッグは小さな懐中電灯のスイッチを入れた。 広大な空間の彼方へと三人を運ぶことになっている水晶製の魚雷型宇宙船をマスカルは畏怖のまなこで打ち眺めた。それは長さ12メートル、幅2.4メートル、…
(2022/6/15) 『知識ゼロからの 南無阿弥陀仏 入門』 ひろさちや 幻冬舎 2013/10/9 ◉「南無阿弥陀仏」は「極楽浄土に生まれたい」という願い ◉極楽浄土の主宰者は阿弥陀さま。観音さまはサポーター ◉どんな人にも生まれたときから、阿弥陀さまがついている ◉極楽浄土から覗くこの世は、喜怒哀楽いっぱいの遊園地 ◉人ごみのなかで観音さまを見分けるには…… <第1講 極楽浄土はこの世とはあべこべの世界> <「南無阿弥陀仏」は「極楽浄土に生まれたい」という願い> ・しかしながら、本来の念仏はお化けなどとは無関係。南無阿弥陀仏とは、「阿弥陀さま、どうか極楽浄土に生まれさせてください」という…