〈昭和の忘れもの〉モノ・コト編㊵ 【レーザーディスク】 好奇心は豊かな心の発露である―――それは「新しいモノ好き」と同義だと思い込んでいたが、どうやらそれは間違いだったようだ。なぜなら、好奇心探求のゴールには達成感があるが、新しいモノを手に入れたからといって必ずしも心が満たされるとは限らないからだ。 「絵の出るレコード」のキャッチフレーズで1981年に登場し、一時代を築いた「レーザーディスク(LD)」は、自分の中ではその最たるものだ。ただし、これはデジタルVHS(モノ・コト編㉜)の教訓を忘れた輩の自己嫌悪の弁である。 LD登場の噂を聞きつけたとき、記録媒体のデータを非接触で読み取るという技術に…