1910年、ポルトガルで革命が勃発。 「最後の国王」マヌエル2世をイギリスへと叩き出し、270年間続いたブラガンサ王朝を終焉せしめ、これに代るに共和制を以ってした。 ポルトガル共和国の幕開けである。 (Wikipediaより、革命の寓意画) この国が「ヨーロッパのメキシコ」と渾名されるに至るまで、そう長くはかからなかった。 「彼等の首は三ヶ月ごとに挿げ替わる」と英国人が言ったのは、必ずしも皮肉のみとは限らない。 実際問題、ポルトガルでは1910年から1926年――たかだか16年かそこらの間に、内閣の更迭されること、実に48回の多きに及び。 大統領中、四年の任期を全うし得た者たるや、アントニオ・…