迷い込んでたどり着いたのはビールだらけの家。こんな小説があると知ったのは随分前のことで、先に「下戸は勘定に入れません」を読んでしまったこともあり、自分にとって西澤保彦さんを知るきっかけになった小説を読んでみた。旅行中に車が使えなくなった大学生4人がやむにやまれずお邪魔した家には、調度品がほとんどなく、あるのはビールが詰まった冷蔵庫(冷凍庫にはジョッキが!)にベッド。そこで飲みながら(お金は置いていく)一晩過ごす大学生が、この家とビールについて「推理」する。推理と言うよりも詮索に近いだろうか。 麦酒の家の冒険 (講談社文庫) 作者:西澤保彦 講談社 Amazon 西澤さんはこの大学生4人を登場さ…