小学生の頃、夏の風物詩と言えば「盛りアイス」だった。 地域によっては「チンチンアイス」や「チリンチリンアイス」と呼ばれ、今でもイベント時には目にする事がある。 青く塗られたリヤカーを曳きながら、鐘を鳴らして売り歩くおばさんがいた。 音が聞こえると、100円玉を握りしめて待ち構え、家の前辺りに来ると駆け出して行った。 いつもコーンの中までアイスを詰めた後に、こんもりと盛りつけてくれる。 更に「はい、これサービスね」と言っては、ピンクや緑だけに偏らない様に、他の色も足してカラフルにしてくれた。 時には、ステンレス製のボウルを持って行って、500円分を買う事もあった。 そんな日は、1人で全部食べられ…