noblesse oblige(仏)
英単語に直せばnobility obliges。
nobilityは「高貴な」とも訳されるがもともとは概念としての貴族階級(もしくはその生まれ)を意味する語であり、obligeは「義務」を意味する。直訳するならば「貴族の義務」。高貴な生まれの者は、果たすべき義務*1があるとの考え方。
「本務をなすが故に特権を認められているのだ」とも、「力のある者が社会を維持するコストを負担するべきだ」とも考えられるし、「特に理由はないッ 貴族が義務を果たすのは当たりまえ!!」とも取れる。
フランス語の成句noblesse oblige「特権は責務が伴う」の英語における初出は1837年である
とあるように、言葉としては比較的新しい。登場年代から考えると、貴族の側による特権の理論的裏付けといった側面が強いように思えるが、実際の使われ方としてはそれに限定されない。
考え方自体は非常に古く、noblessの語源となったNobiles*2よりもさらに古いと思われる。
変形としては例えば、
「大いなる力には、大いなる責任が伴う*3」などがある。