HUMINT:Human intelligence
人的情報、及び人的情報収集技術。
ヒューミント(人的情報収集"技術")を使って情報を得る時に最も大切な要素と情報を収集する任務を帯びた人が情報を持つ人に接触し、必要な情報を手に入れたり、その人を情報収集活動に利用すること。また、オフィスなどに侵入し直接情報を盗み出すこと。
情報を引き出す手段としては金銭などの実利の他に、政治思想や恋愛関係、友人関係を利用する。また家族を人質に取るなどの脅迫を行うこともある。これらの活動を行うために良く利用される身分としては、秘書、商社マン、留学生、移民、外交官、査察団員、NGO等が挙げられる。
ヒューミントでは貴重な内部情報を手に入れることが可能だが、その多くの情報は断片的で実証しにくいという欠点がある。また、情報提供者の主観が強調されていたり、得られた情報が意図的に流されたおとり情報である場合もある。
補足:日本ではヒューミントをスパイ(人間)と誤解している方々が非常に多いが、これは飽くまで人間を介した情報収集"技術"の事であり、広い意味では国家だけが行う技術ではなく、民間でも優れたこの技術を有している所も多い。(名称を挙げる事は控えるが。)日本の場合、外務省を含む政府関係者ではない日本の民間人の方の中でCIAを凌ぐ程のヒューミント(人的情報収集"技術")をお持ちの方々が多々いらっしゃる程、この点で日本人は世界的にもこの技術に優れている。(多くの日本人の方々の知らない事実ではあるが。)そんな訳で巷で言われる『ゾルゲはヒューミントだ。』の様な日本語は、全くの誤りである。
追加:何故日本人に優れたヒューミント(人的情報収集"技術")を持つ人達が多いのか?
ヒューミント(人的情報収集"技術")を使って情報を得る時に最も大切な要素とは何かと振り返ると、たとえ敵方であれどもその言語や文化に深い造詣と尊敬の念を抱いており、敵の優れた点をも、劣った点をも熟知しておらねばならない。諜報戦に於いて一方的な勝利はあり得ない。そこには必ずWin-Win の関係が存在し僅かな差での勝利が得られるのみである。それ故、最終的な勝利を得る者は、敵側も認めざるを得ない程の誠実さと信頼性を有している者だけである。敵を憎みまた且つ愛し、敵を信頼し、また敵に信頼される程の人間性と能力を持った者にだけ、真の情報が与えられる。アンビバレントなその状態に耐えられない者には、常に二重スパイに陥る危険性が潜んでいる。今、世界の文化の中で、最も誠実さと信頼性を兼ね備えた強い人格を育てあげる力を持っているのが日本である。それが上記、補足に対する一つの回答になろうかと思われる。 合掌