はじめてお目にかかります。 私、ぺんぎん堂に住まう妖精の茶々丸と申します。 暑かった夏もようやく秋の気配が漂うてまいりました。 夜には、虫の音も聴こるようになりましたな。 信州各地を訪ねて、観光するのが趣味にてございます。 こちらは、私の相棒の妖精兎丸です。 「ボク、妖精兎丸です。なぜうさ耳が付いているかって? ぺんぎんって陸上ではうまく歩けないでしょ。 うさぎさんにすごく憧れていたの。 そうしたら、茶々丸さまが魔法でうさぎのお耳をボクにくれたの。 いいでしょ?」 私たちが信州の良きところを紹介して歩こうということになったのじゃ。 弥次喜多道中になりそうな気配も何となく感じつつ。 このように花…