小中高とも歴史の授業では3学期の終わり近くになると、なんだかサーっと流された感じで、第二次大戦のことをよくわからぬまま終わっていました。その性なのか、その頃の事を題材にした映画に興味があるのです。 フランスがドイツに降伏した1940年6月、ベルリンの古めかしいアパートで暮らすオットーとアンナのクヴァンゲル夫妻のもとに一通の封書が届く。それは最愛のひとり息子ハンスが戦死の知らせでした。心のよりどころを失った初老の夫婦は悲しみのどん底に沈む。 しかしオットーはペンを握りヒトラーへの怒りをポストカードに記し、アンナとともにそれを街中にこっそりと置くというささやかな活動を繰り返すようになる。 だが、そ…