マスキュリニティ

先日に出会った少年 先日、仕事中に、たまたま出会った少年と少し言葉を交わしました。その少年は、４～５歳くらいに見えました（「男の子」ではなく、「少年」と敢えて呼びます）。私がいる方向へ、興味のあるような表情で、ずっとこちらを見ていました。私が近付いたら、その少年の方から「こんにちは」と明るい声で話し掛けてきました。私も、その少年の雰囲気を受け取って、笑顔をつくって、明るめの声で、「こんにちは」と返しました。それから、二言三言、話をしました。もう少し話をしても良いかとは思いましたが、私は、仕事をするから、と言って、少年の元から歩き去って行きました。その少年との出会いは、楽しいものでした。 Do …

男性の成長についての著作で知られるリチャード・ロアが「大人の男性の５つの真実」について述べています。これは、様々な文化圏における「少年が大人の男性になるためのイニシエーション」にて語られていることを凝縮したものです。本記事では、その概要について書いています。 「大人の男性の５つの真実」とは とても精神的で簡単には理解できない発想 それぞれの内容は今後の記事にて 「大人の男性の５つの真実」とは Biddulphの以下の書籍にて、リチャード・ロア（Richard Rohr）が述べた「大人の男性の５つの真実」（The five truths of manhood）について述べられています。Manho…

「ぼくらの非モテ研究会」の『モテないけど生きてます』から、大きな社会問題の話をする前に、まず、「あの人から被害を受けた」と表現をするのが良いのではないか、という主張の箇所を取り上げました。それは、「あの人から被害を受けた」と感情を表現することで過度な一般化を回避する、ということでもあると言えます。それを元に、感情労働における「ガス抜き」との共通点も考えながら、男性だけで集まる場をつくることの理由について整理しました。 まず「あの人から被害を受けた」と申し立てていいと思う ― 『モテないけど生きてます』からの引用 主語が大きくなるという問題 「あの人から被害を受けた」と感情を表現することで過度な…

Steve Biddulph（スティーヴ・ビダルフ）の子育て本の後書きを取り上げます。通常の子育て本では書かれないような、現在および未来の世界の問題について、そして、将来の世代にどうあってほしいか、という内容が述べられています。そのことと、同著者の他の書籍から、男性の在り方について関係している箇所についても取り上げています。 私たちにはヒーローが必要です ー "RAISING BOYS"の後書きからの引用 確かに「普通の子育て本には無さそうな大きな話」 Steve Biddulph "Manhood"からの関連箇所の引用 おわりに 私たちにはヒーローが必要です ー "RAISING BOYS"…

スティーヴ・ビダルフの書籍の内容を元に、男性は人生のどの段階でも年長の信頼できる男性を必要とする、という考えを取り上げました。それに併せて、私が最近に「年長の信頼できる男性」から助けを得たこと、および、メンズグループに「年長の信頼できる男性」を参加をしてもらうこと、についても述べています。 年長の男性は必要とされている ― スティーヴ・ビダルフの書籍から 男性は人生のどの段階でも年長の信頼できる男性を必要とする 年長の男性がメンズグループに参加をしていること おわりに 年長の男性は必要とされている ― スティーヴ・ビダルフの書籍から スティーヴ・ビダルフの書籍から引用をします。男の人って、どう…

ティク・ナット・ハン『禅的生活のすすめ』にて「結婚生活に踏みこむためには精神修養が必要である」という記述を見つけました。この箇所からは、Biddulph（ビダルフ）の「少年が大人の男性になるためのイニシエーション」とパートナーシップ関係を持つことの捉え方との共通点があります。それらを踏まえて、私が参加したメンズウィークエンドでの経験と、現代社会での在り方のことについても書いています。 「結婚前の男女に一年間の修養を」 ― ティク・ナット・ハン『禅的生活のすすめ』から 「結婚生活に踏みこむためには精神修養が必要である」という考え 「少年が大人の男性になるためのイニシエーション」のアジアでの事例 …

「少年が大人の男性になるためのイニシエーション」を現代的に実現する場合、それは、ワークショップまたはリトリートという形式になると思われます。もし、本当に優れた機会であるなら、そこで「少年が大人の男性になるためのイニシエーション」が完了されるのではない、と私は考えます。それは、英雄物語で言う「困難を乗り越える」ことは、そのような機会で直接にやることは実質的に不可能だからです。だからこそ、そのようなイベントの機会が終わった後に、本人の意志で「困難を乗り越える」ことが必要となる。今回の記事では、ミュージカル版「ライオンキング」にも言及しながら、そのことについて書いています。 神話学者ジョゼフ・キャン…