秋霖の竹林瞳あけておく 児島庸晃 まっすぐに天へ伸びた竹の林をゆっくりゆっくりと歩き柿落舎へ向かっている私たち15人の探訪をしている間も雨の音はやむことはなかった。まさに秋霖である。天龍寺の庭を抜け北門より竹林へと通じる細い道にはその足音のかそけき音を耳に残す。秋霖は静かに道を濡らした。見あげては竹の垂直に並ぶ姿に風の来ては音を作る。今しがた私たちは嵐電嵐山駅に集合してこの道を歩いているのである。関東、関西とを結ぶふれあいを京都・嵯峨野で行うべく柿落舎へと歩く。浦川聡子さんを代表とするリレー俳句人…15人。私はこの人たちとは初対面であった。竹林の薄暗くやや寒むの中を柿落舎に着き、10月26日、…