はじめに メトホルミン(metformin)は、米国では2型糖尿病に対する第1選択薬として、最も広く処方されている薬剤である。2021年は9,100万件の処方箋、2004年の4,000万件から増加している。アメリカは医療費が高いため、費用対効果の点からも積極的に選ばれている点に注目したい。 metforminの効能は2型糖尿病に留まらない。血糖管理だけでなく、さまざまながん、肥満、肝疾患、心血管疾患、神経変性疾患、腎疾患など、より幅広い疾患に対しても有効な可能性がある。 さまざまな疾患に関するエビデンスが蓄積されるにつれ、多くの試験が開始されており、今まさにその適応を拡大しようとしている。 糖…