昭和49年に超能力ブームが起こった。これは、ユリゲラーというアメリカ人がテレビ番組で、念でスプーンを折り曲げたり、念を送り、その念を受けた側が壊れた時計を持っていると時計が動き出すという、いわばオカルト現象をおこしたのである。 これが、全国的な超能力ブームを生んだ。 大学でも、悪友たちとこのことで、話しが弾んだ。 K「あのスプーン曲げ、どう思う?」 S「自然科学的に考えて、不可能だよ」 F「うん、ありえないね」 S「ああ。体のいい手品だろ。柄の部分の方の手でそれとなくまげてるんだろうさ」 大学生だけあって、さすがに、超能力などということを信じるものはだれもいなかった。 ここで、話しが変わって、…