ユーラシアの中の「天平」 交易と戦争危機の時代河内春人 (こうちはるひと)角川選書令和6年8月29日 初版発行 2024年10月19日の日経新聞書評で紹介されていた本。 記事では、”日本という国家の歴史は、8世紀のユーラシア大陸とともに立ち上がる。本書は、日本国家の誕生が、東アジアを超えるユーラシアの空間と密接に関係することを、鳥瞰(ちょうかん)的な視野と微細な観察を交えて明らかにする。(中略)本書が重点的に叙述するのは、聖武天皇(在位724~749年)から、孝謙・淳仁天皇を経て、孝謙天皇が称徳天皇として重祚(ちょうそ)するまでの時期であり、年号に「天平」の名称が続く約40年間である。確かに、…