■文字 上 『語学の天才まで1億光年』で、高野さんはタイ語の発音のややこしさは書いているが、文字と書き方の苦労は書いてない。おそらく、「屁のカッパ」だったのだろうが、私にとっては、「なんだよ、これ!」だった。2000ページを超える『タイ日辞典』(冨田竹二郎編、養徳社、1990年)は3万円近い価格だったが、喜んで買った。しかし、その時はまだタイ文字は読めなかった。読めないから、最初のページから発音記号と説明文を読んで、ノートに自家製の辞書を書き写した。私はタイ語が読めるようになりたかったのではなく、タイの雑学を仕入れたかったのだ。しかし、まったく読めないというのは問題だよなと思い、教科書を買って…