ロシアについて 北方の原形 司馬遼太郎 文藝春秋昭和61年 (1986) ウクライナへのロシアの侵攻がはじまったころかもしれないけれど、知り合いが「ロシア」を知るのに参考になる本と言っていた。いつか読もう、、、と思って忘れていたのだけれど、ふと思い出して図書館で借りてみた。司馬遼太郎が、『坂の上の雲』や『菜の花の沖』を書くなかで、十数年にわたってロシアについて調べ、考えたことを綴った本。もとは、文藝春秋に連載していた『隣の土々(くにぐに)』という記事だったらしい。それをまとめつつ、単行本にするにあたって再考したことが、章の合間に「雑談として」というタイトルでいくつかはさまれている。 1986年…