lost generation
大久保康雄訳・新潮文庫のアーネスト・ヘミングウェイ『日はまた昇る』の中で「失われた世代」と訳された言葉。2000年の高見浩訳では「自堕落な世代」と訳された。
この小説「日はまた昇る (新潮文庫)」の出版以降,"lost generation"と言うと,第一次世界大戦後ヨーロッパに残った,あるアメリカ作家の一群を表すことになった.戦争のむごさに直面して,これまでの宗教的,道徳的価値観がまったく無意味になった,虚無に陥った世代である.(中略)
lost generationの作家たちが,アメリカよりもヨーロッパの方がまだ住み易いと思って帰国しなかったのは,一般アメリカ人がまるで戦争がなかったように普通に暮らしていたことに対して強い疎外感を覚えたことと,母国の精神文化の未熟さに絶望を感じたからである.
「マーク・ピーターセンの英語のツボ」より