拙者としたことが、とんだご無礼を。ひらにひらに、サクラウジ。つい一昨日のこと、まだ一分咲きなどと申しましたが、わずか二夜明ければ三分咲きをも超える勢い。そこもとの俊足ぶりには、ほとほと感じ入ってござる。 季節のせいだろうか。時局のせいだろうか。さらに巨きな時代のせいだろうか。このところ時計の進み具合が速くて、閉口する。ついて行けない。ついて行く気がないから私はまだ助かっているものの、世間の皆みなさまは、しんどくないのだろうか。 今年はこのあと、二〇二四年問題だ選挙だ金融政策の大転換だ、オリンピックだ国際紛争の長期化だと、耳元を大音量で騒ぎ立てられているうちに、うかうかと過ぎていってしまいそうな…