朝鮮半島で製作された摺扇。11世紀、日本の摺扇は中国で好評を博したが、高麗に輸出された物も多かった。高麗では日本扇を中国に輸出する一方で、自国で製作した摺扇も国外に輸出。戦国期の日本でも贈答品として用いられた。 高麗使節の贈物 四種類の摺扇 南宋における高麗扇の需要 明代の朝鮮扇 日本における高麗扇 参考文献 高麗使節の贈物 日本の摺扇は10世紀末には北宋への献上品の中に見え(『宋史』巻491)、熙寧年間(1068〜77)の末には開封の市場において鵶青紙を用いた「日本国扇」が販売されていた(『澠水燕談』)。 kuregure.hatenablog.com 日本の扇は日本から直接輸入されるほかに…