元禄14年12月25日。下飯田村曹洞常福寺弟子に恵海、道心坊主に即心という者もいた。即心は酒屋伝左衛門の親類であった。行いが悪くて見限られ、少しの金を持ってここに身を寄せていた。10月15日、竜興寺で江湖(曹洞宗の祝い事)が行われた。住持が出かけて留守の20日、恵海、杉立権右衛門の僕、寺の中間が謀って即心に酒を飲ませて殺してしまった。僕には2朱渡したとも2分渡したとも。そして裏の藪の際に埋めてしまった。住持が帰って詰問すると、恵海は謝りながらも嘘をついた。近頃になって少し前から患いがちの小僕八助に恵海のすすめで暇を出した。この19日で奉公が終わった。八助に暇が出されて患ってしまったことを親は憂…