とは江戸川乱歩の造語だそうだ。言い得て妙。私が大好きなジャンルはまさにこれ。 編者の中村融のあとがき冒頭にアンソロジーを編むことに関して記載されている。 「作品の選び方は大事だが、作品の並べ方はそれ以上に大事である」 あとがきによると編者がこのアンソロジーを編んだのは「偏愛する三篇の小説を復活させたかったから」であり、その小説とは「肥満翼賛クラブ」「お告げ」「街角の書店」。傾向の異なるこれらをうまく共存させるために「グラデーションのような配列」を考えてこの並びにしたとのこと。 このアンソロジーは確かにで一つのコンセプトだがそれぞれの味わいは微妙に異なっていて飽きさせない。見事なグラデーションだ…