朝鮮戦争は双方に奇襲成功があり、戦局が大きく変わっています。そのどちらの奇襲作戦も、味方の大反対を覆して、実行しています。 一つ目は1950年9月15日、アメリカ軍の仁川上陸作戦です。マッカーサー自身も認めるように、失敗の可能性が高く、しかも失敗した時の損失も大きい作戦でしたが、幸運にも大成功します。 二つ目は1950年10月25日、中国軍の参戦です。「なぜ中国は朝鮮戦争に参戦したのか」に書いた通り、「かりに参戦しても中国軍の装備が貧弱なため、アメリカ軍は中国軍を完全に制圧する」とほとんどの中国軍首脳部は考えていました。つい5年前まで、中国軍を蹴散らしていた日本軍は、アメリカ軍の重装備に完膚な…