初期室町幕府の大事業の一つとして安国寺建立・利生塔造立事業があります。 初期室町幕府の実質的な最高指導者であった足利直義によって推進された事業で、全国六十六ヵ国にわたり、安国寺と利生塔を設立し、戦乱の死穢に覆われた日本国土を浄化せんとする事業です。もちろん、室町幕府の支配を全国に行き渡らせようとする実際的な目論みもあったことでしょう。 この利生塔を造立するに当たり、足利直義は、各利生塔に仏舎利二粒を奉納しています。仏舎利というのはお釈迦様の骨(または歯)のことで、出典は忘れてしまいましたが、この世に残存している全ての仏舎利をかきあつめると、とんだ巨人が出来上がってしまう、という話を聞いたことが…