「おしゃれ」という言葉に敏感になりすぎていた時期があった。おしゃれという言葉が耳に触れるたび、ビクッとしてしまう私がいた。 おしゃれとは、一般的には自己表現の手段であり、良い印象を与えるためのファッションやビジュアルスタイル全般だと思うのだが、やたらおしゃれを連発する人と遭遇した際、これらとは全く異なるもの、切なる違和感を覚えた。 トアル日の誰かが提案したアイデア。それに対して火を吹くように始まった、おしゃれ、おしゃれ、おしゃれ。「もうちょっとおしゃれに...」と言ったり「そういうのおしゃれじゃない」「今はこれが一番おしゃれ」などと、数人が勢いづいて騒ぎ出した。一瞬、無になる発案者。その空間に…