オオナムヂは、出雲の国からこの根の国に来た事情を話してくれた。 彼はわたしとクシナダヒメの子孫、6代目に当たる。彼には大勢の異母兄がいて、兄弟たちの末っ子だったそうだ。 異母兄たちは、因幡のヤガミヒメのもとに求婚に向かったそうだ。しかしヤガミヒメは末っ子のオオナムヂを婿として選び、これをねたんだ異母兄たちに殺されようとされた。 そして木の国に住むオオヤビコのすすめで、根の国のわたしのもとに逃げてきたという。 どうやらオオナムヂは、自分の持つとてつもない霊力に全く気が付いていないらしい。その力を発揮できれば異母兄など簡単に蹴散らせるだろうし、その気になれば日本全土も支配できるだろうに・・・ さて…