<いなり寿司 お稲荷さん 信太寿司 呼び方自由の庶民食> 御所の女房言葉というのがありますよね。今でも京都辺りで使われている「お芋さん」「お粥さん」とかですね。食べものの名前を“お”と“さん”で挟んだ呼び方。ここでは“おさん形式”とします。 その昔、言霊なんていう民間信仰といいますか、人智を超えたものを信じる、ある種のチカラを持っていた日本人は、人の名前などを直接口にすることを忌んでいたそうなんですね。言霊信仰。で、偉い人なんかは名前じゃなくて役職で呼ぶ。外国のことは知りませんが、日本では今でもそういうの残っていたりしますね。 物の名前についても同じような意識が働いて、直接「芋」「粥」と口にす…