こんにちは。きのひです。 「完本 初ものがたり」 宮部 みゆき 著 を読みました。 2013年7月30日 第1版第1刷 本所深川(ほんじょふかがわ)一帯をあずかり「回向院(えこういん)の旦那(だんな)」と呼ばれる岡(おか)っ引(ぴ)きの茂七(もしち)のところに妙な屋台の話がまいこんできた。 「なんでその屋台が妙だって言うんだい。熊の肉でも食わせるってわけじゃねえんだろう?」 その話を耳に入れてきたのは下(した)っ引(ぴ)きの糸吉です。 「そんなわきゃねえですよ。売りもんはただの稲荷寿司(いなりずし)でさ、へえ」 「当たりめえの稲荷寿司ですよ、枕(まくら)ほどでっけえってこともありゃしません」 …