その日は、極めて静かな朝だった。 僕は起き上がり部屋を見渡した。 いつもいるはずの両親はいなかった。 ガチャッ。 入り口の扉が開く。 「やめて!パパ!ママ!」 そう叫んだことだけ覚えている。 僕は手を縛られ、布を被せられ、担がれていた。 しばらくして見えた景色は海の上だった。 「ボス。なかなか元気な子どもですね。」 「ああ。いい取引ができる。」 その言葉は今もずっと頭から離れない。 ある港に着くと僕は降ろされた。 代わりに、多くの薬や銃などの武器が船に積まれた。 僕はその後、また船に乗り、何もない島へと連れていかれた。 そこで土地を耕し、農園を作った。 気付くと住人はたくさんいた。 でもそのほ…