国際的な定義として、苦痛には4種類あるそうです。身体的な苦痛、精神的な苦痛、社会的な苦痛、霊的な苦痛です。身体的な苦痛と精神的な苦痛は直感的に理解できますし、社会的苦痛は貧困や差別などがあたると言われると、理解できます。しかし、霊的な苦痛というのは、いくら説明されても、私はよく分かりませんでした。医療者として上記の定義を習ってから今まで、精神的な苦痛や社会的苦痛があれば、霊的な苦痛は考慮しなくていいのではないか、という考えは消えません。 犯罪者たちの霊的苦痛を緩和するため、教誨師という仕事があります。第二次大戦の一時期に日本の教誨師が国家公務員だった時もありましたが、戦後の日本で教誨師は一銭の…