村上春樹さんの8つの短編からなる「一人称単数」を今更ながら読みました。2018年7月号の「文學界」で以前、3つの短編はすでに読んでいたのですが、今回再読し、残り5つの短編も読みました。 あらためて、短編小説もいいなあを思っていたのですが、そのなかでも特に「ウィズ・ザ・ビートルズ/With the Beatles」がとてもよかったです。 この短編で描き出される1965年の様子が、まだ1965年に生まれていない私としても、とてもよかったし、その当時のビートルズへの熱狂や映画「避暑地の出来事」とその映画のテーマ音楽をパーシー・フェイスがカバーした「夏の日の恋(Theme from A Summer …