第146回芥川賞受賞を受賞した田中慎弥の小説『共喰い』の実写映画化作品。 2013年9月7日公開。
共喰い [ 田中慎弥 ]
田中慎弥の小説、またはそれを原作とした映画。
昭和63年、17歳の主人公が川べりの町で父とその愛人と暮らしながら、女を殴る父の血が自らにも流れていることを感じるが、愛人が出て行ったことで父との関係性が崩れていく、という物語。
2012年に第146回芥川龍之介賞(芥川賞)を受賞した。2013年夏に映画化される予定(監督は青山真治、脚本は荒井晴彦)。
共喰い
《内容》 一つ年上の幼馴染、千種と付き合う十七歳の遠馬は、父と父の女の琴子と暮らしていた。セックスのときに琴子を殴る父と自分は違うと、自らに言い聞かせる遠馬だったが、やがて内から沸きあがる衝動に戸惑いつつも、次第にそれを抑えきれなくなって─。川辺の田舎町を舞台に起こる、逃げ場のない血と性の問題。第146回芥川賞受賞作。文庫化にあたり、瀬戸内寂聴氏との対談を収録。ほか「第三紀層の魚」併録。 文章はとても読みやすく、内容もきっちり整理されている感じがして、矛盾がないという印象です。 ラストはちょっとびっくり、なんとなく令和ぽいなぁ〜と思いました。 時代に取り残され駆逐される男 「あんたはあいつに似…
共喰い (集英社文庫) 作者:田中慎弥 集英社 Amazon 「共喰い」 田中慎弥(著) 集英社 あらすじ 行き場の無い川辺の町で起こる不条理 まとめ こんな人にオススメ こんばんは、ちわぷ〜です! 本日は初めての作家さん! 芥川賞受賞作で未読だった作品を読んでみようフェア!を個人的に開催していて、本日は菅田将暉さん主演で映画化もされたこちらの作品をチョイスしてみました☆ 「共喰い」 田中慎弥(著) 集英社 あらすじ 川辺の田舎町で育つ17歳の遠馬は、一つ上の幼馴染の千種と付き合っている。 父と、その女である琴子と共に暮らしている遠馬は、父が琴子に振るう暴力を垣間見て、自分は父と同じ事はしない…
今週の本 田中慎弥著.共喰い(2006).集英社文庫. 共喰い (集英社文庫) 作者:田中慎弥 集英社 Amazon 共喰い [ 田中慎弥 ]価格: 1100 円楽天で詳細を見る 青春って、たぶんこんなもん。 じめっとして、むらむらして、暴力的で、どこか自暴自棄。 親みたいになりたくないとあがいても、なんだか似てくる。 二次性徴にはそんな、得も言えぬ不快な経験を経て大人になっていく。 まだ覚えてるけど、これは母になると忘れるのか。忘れるのは不安だ。だからまた、読んでおいてやる。
ロカルノ国際映画祭で2冠を獲得した「共喰い」(2013)や「東京公園」(2011)「EUREKA(ユリイカ)」(2001)などを手がけ、海外でも高い評価を受けた映画監督・青山真治が食道がんのため、21日亡くなった。57歳。所属事務所が報道各社に書面で発表した。 妻の女優・とよた真帆は25日、公式サイトで、昨年春から食道がんで闘病していたことを明かした。青山氏が監督した「月の沙漠」がきっかけで、二人は2002年7月に結婚していた。葬儀は近親者のみで家族葬で執り行ったという。 北九州市出身。立教大在学中に、映画評論家・蓮實重彦に師事し、8ミリ映画を撮り始めた。1996年、浅野忠信を主演に、虚無的な…
Zoom読書会 2021.11.27【テキスト】『共喰い』田中慎弥(集英社文庫) 【参加人数】出席6名、感想提出1名 <推薦者の理由(参加者G)>◆読んでいて、風景がとても想像しやすかった。映画は観ていないのに、「映画を観たんだっけ?」と錯覚してしまうくらい頭に浮かぶ。作者は家に引きこもっていたそうだが、それでも新鮮な景色を描けるんだと驚いた。このような作品を取り上げるのも面白いかなと思い、推薦した。◆非常に綿密に推敲されている。◆仁子さんのキャラクターが魅力的ですごくいい。 <参加者A(提出の感想)>「父と子」あるいは「母と子」を題材にした中編。もしくは単純に「血」がテーマだろうか。はじめ「…
芥川賞受賞時に「もらっといてやる」、と何か逆切れ気味だった会見ばかりが印象にあった作家さん。当時私は文学とか読書とは縁遠い生活で、仕事と家庭で精一杯の時期でした。 さて、先日図書館に出向いたところ、在庫処分?なのか無人販売所で30円で本作が販売されておりました。手に取って作者名をみて会見のシーンを思い出し、手に取りました。 本作は表題作の「共喰い」と「第三世紀の魚」の二本立て。以下に簡単なあらすじと感想を。 『共喰い』 エッチを覚えてしまった高校生の遠馬、その彼女の千種、女性に対してはだらしない父親(しかも最中に暴力を振るうことで興奮するらしい)、父と遠馬と共に暮らす琴子さん、遠馬の実の母で隻…
図書館でちくわのわーさんを返して 前に予約しておいた本があたしの番になったから 借りてきた。 どうしても読みたかったから 数十人待ちだったけど予約しておいた。 今は既に180人待ちになっている。 朝、電車の中で読んで、残りは 会社でお弁当を食べ終わった後に読んだ。 主人公のお父さんは、SEXをする時 相手に暴力をふるうと気持ちが良くなる男で 主人公はそんなお父さんを憎みつつも 自分もそうなっていって、ていう話。 (ていう話じゃないんだろうけど) SM、というくくりの話ではない。 日常の営みの中で繰り返される悪夢でしかない。 もし自分がそんなことをされたら、すぐに別れる。 テーマが面白そうだし、…