数年ぶりに「五稜郭」を見学に来た。これも事前に勉強したNHKBSのお城紹介番組の影響である。僕ももともと城郭好き、生まれた尾張の国には犬山城という国宝天守がある。これはたった3層の小規模な天守だが、子供のころには喜んで登った。 戦国時代の兵器と、幕末の兵器には格段の進化がある。大砲の射程や威力が増し、小銃も射程・精度・装填速度が増した。天守閣はいい目標になるので廃され、近接戦闘では小銃の射界と射手の防御をどう確保するかが課題になった。特にロシアからの侵略を防ぐ拠点の函館には、近代城郭が求められた。 五稜郭タワーにある武田斐三郎の銅像 その設計を担当したのが、武田斐三郎という軍学者。欧州の最新技…