はじめに 電気回路というものは動作速度が上がってくると集中定数回路ではなく分布定数回路で記述する必要が出てきます。集中と分布との境界は大雑把な話として動作周波数に対して回路が同じ電圧であるとみなせるかどうかで決まります。下記は電圧の波長と回路のサイズで両者の違いを模式的に示したものです。 従いまして、半導体ダイであっても集中定数回路ではなく分布定数回路で記述したほうが精度や設計等の点から適していることもあり得るわけです。ここではそのような文献をいくつかメモしておきます。 文献の羅列 ミリ波で動作する、化合物半導体によるガリウムヒ素(GaAs)によるヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)を小…