最近、「菊と刀」と「消された一家」、2冊の本を読んだ。「菊と刀」は約80年前に書かれた古典でありながら、戦前の日本文化・日本人研究として今なお第一級と言われている本。アメリカの文化人類学者 ルース・ベネディクト著、1946年出版。 「消された一家」は2002年に発覚した「北九州監禁連続殺人事件」をまとめた本。この2冊を通じて、私が注目したのは以下に示すふたつの人間の性質だ。・人間の適応力の高さ。いかなる地獄にも意外と適応して生きていけてしまう ・地獄にいる当人は、自分自身が地獄にいることに気付けない人間とは、人生のさまざまな局面でついつい環境に適応した行動をして、結果として他人の決めた人生を生…