西行の人生を知りたいと思い探してみたが、堅苦しい内容の本が多くて読む気にならなかった。作家にも読者にも「漂泊の歌人」という先入観があって、歌論を軸にしたクソまじめな読み物になってしまうらしい。本書はカタブツ敬遠のオジン、dameo にぴったりで、著者名見ただけで、これは面白そうと思い、読んだら期待どおりでした。しかし、読み始めたころに入院するハメになり、さらに、文庫本ながら380頁もあって、読了に一ヶ月以上かかってしまいました。 職場仲間だった西行と清盛 本書は通俗小説の類いでありますが、フィクションまみれにした筋書きではなく、一応は史実にのっとっている(らしい)。とにかく本書で描かれる西行は…