※2018年10月11日のYahoo!ブログを再掲 ↓↓↓ 本書は、佐藤賢一さんによる新徴組(感想文12-45)の続編に位置づけられる時代小説。タイトルの遺訓とは、南洲翁遺訓(なんしゅうおういくん)のことである。 歴史全般に疎い私は、初めて南洲翁遺訓という存在を知った。ウィキペディアによると『西郷隆盛の遺訓集である。(中略)旧出羽庄内藩の関係者が西郷から聞いた話をまとめたものである。』とのこと。 庄内藩、つまりは現在の山形県鶴岡市の人たちが、どうやって鹿児島にいる西郷隆盛と接点を持ったのか。インターネットもSNSは当然なく、電話もない。郵便制度すらまだまともにできていない、そんな時代にだ。 二…