作家。中近世ヨーロッパを舞台とした歴史小説が多い。 1993年、『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞し作家デビュー。 1999年、『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞。 他に「傭兵ピエール」「赤目のジャック」「双頭の鷲」などの作品がある。
略歴・紹介等はhttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/8826/が詳しい。
「ナポレオン」全3巻 佐藤賢一さん著(集英社)を読み終わりました。 購入したのが2019年だったので4年を経ての読破です。 約500ページ×3巻の長編(第1巻台頭篇・第2巻野望篇・第3巻転落篇) フランスを舞台にした多くの著作を手掛けられている佐藤さんのいよいよ真打登場といった作品であります。 作品の長さからいえば、こちらも佐藤さんを代表する「フランス革命」も文庫で全18巻の大著で、塩野七生さんの「ローマ人の物語」と並び日本人作家による歴史小説を代表する作品といえます。 またナポレオンを題材とした著作とすれば藤本ひとみさんの「皇帝ナポレオン」全2巻(角川文庫・2003年)と共に近年を代表するナ…
西洋史を舞台にした歴史小説がメインと思われる佐藤賢一は、「新徴組」「女信長」など日本史を舞台にしたものも書いているが、日蓮を主人公にして書いていたとは知らなかった。 全寮制の公立高校をドロップアウトして拾ってもらったのが日蓮宗系列のお気楽三流私立校で、一応宗教の授業もあり、日蓮の事績を勉強したりもしたので、この異能の宗教家に対して個人的な思い入れがある。 千葉の漁村に生まれ、幼いころから利発で、僧侶となるべく寺に入れられると勉学に励み、さまざまな経典を研究した末に日蓮が辿り着いたのは法華経を唯一信奉するべきと言う信念である(今風に言えば「法華経しか勝たん」と言うところか)。 当時は念仏信者が多…
マグロ祭りの期限か昨日までやったからね、 自転車でスシローに行ってきました。 マグロ2貫で100円(税込み)という昨今では破格の料金。 ・・・・ 夜の9時前でも結構人がいて驚く。 まあね、 日曜日だし考える事は皆同じですね。 ・・・・・ ネタもそれなりに大きく美味しかったよ。 ただね、 半分凍った状態で出てくるのは如何なモノか? 人気で解凍が追い付かなかったんだろうけどね・・・・・。 結局5皿、 追加で炙りチーズを1皿頼んで620円也。 底辺のささやかな贅沢です(*_*) ・・・・・・・ 日経が怒濤の暴落。 エムスリーもこれに追随。 連日で安値更新という悪夢。 単独で含み損6万円を超えたよ。 …
Zoom読書会 2022.07.31【テキスト】『ハンニバル戦争』佐藤賢一(中公文庫)【参加人数】出席4名、感想提出1名 <推薦の理由(参加者E)>◆歴史小説といえば日本の戦国時代を思い浮かべる人も多いと思うが、西洋が舞台の作品もあり、また違った楽しみ方ができるかと思い推薦させていただいた。◆ローマ時代の名前は日本人にとって馴染みが薄く、父親と同じ名前をつける風習もあり(日本でも歌舞伎や老舗企業の後継者などで襲名があるけれど)、ややこしく感じる。それに慣れたら読みやすくなるかな。ロシア文学よりはややこしくない。◆地名もややこしい。巻頭の地図にバエクラ等が載っておらず、塩野七生『ローマ人の物語』…
日本経済新聞の土曜日は書評欄が載っていて、楽しみにしているのだけれど、その一ページ前・【詩歌・教養】欄で3月から掲載されているのが佐藤賢一さんのコラム「王の綽名」。 「太陽王」ルイ14世や「獅子王」ウィリアム1世くらいなら小生も知っているくらい有名だけど、「禿頭王」だの「美髪王」だの「合羽王」だのと、微細を穿っていて面白い。 以前、「Bluetoothって由来なに?」とググったら、どうも北欧の王からとったようだということを記憶していたが、4/16版、デンマーク王「青歯王」として図らずも登場。青歯=虫歯とはね! www.nikkei.com マニアックで興味深いこのコラム、土曜版の楽しみが一つ増…
第6章 フランス共和国臨時政府 ローズヴェルトの戦後構想では、アメリカ、イギリス、ソビエト連邦、中国による「四大国の執政官政府が諸々の問題を取り決める。国際連合の議会が、この四大国の権力に民主主義的な様相を与える」というものだが、そこにはフランスは含まれていなかった。p182アルザス、ロレーヌを取り戻せば、それで十分なのではなかった。少なくとも「偉大でなければフランスではない」と考えるドゥ・ゴールには受け入れがたい。仮に敗戦国でなくなったとしても、まだ戦勝国ではないからだ。勝ったと声を大きくしたいなら、フランスは他の連合国に増して、ドイツに攻め入らなければならないのだ。p198その結果ヤルタ会…
ドゥ・ゴール 佐藤賢一 著 表紙 ドゥ・ゴール佐藤賢一 著平成31年4月26日 初版発行(株)KADOKAWA 発行今のウクライナ情勢を見てまず思い出したことは、第二次世界大戦でのナチスドイツに攻められたフランスでした。その時に亡命政権を作り抵抗したドゥ・ゴール(ドゴール)たちのことが気になりました。今までは書物や映画「ジャッカルの日」や「BON VOYAGE」で断片的には知っていたのですが、改めて一冊の伝記で彼の一生を通読したくなりました。この本はドゥ・ゴールの激動の人生を分かりやすく書いてくれています。やはりフランスでは、ウェルキンゲトリックス(ヴェルサンジェトリックス)、ジャンヌダルク、…
佐藤賢一『カペー朝』『ヴァロア朝』『ブルボン朝』講談社現代新書 どんな作品、著作であれ、まずは読者がいなければ話にならない。これは筆者の考えである。もちろん、どちらが、偉い、という話ではない。お客ではあっても、神仏のたぐいでは、まるでない。上の言い分は、読者は読めなければ話にならない、ということでもあるから。 さて、取り上げた3冊だが、勇気のある、自信のあるタイトルだ。まずは読者が興味関心をもって手に取ることを願うなら、『カペー朝』『ヴァロア朝』『ブルボン朝』とは何事だろう。 きょうび、タイトルが一文をなして内容を説明していて、それならもう読まなくてもよさそうな書籍が多い中で、ずいぶん堂々とし…
世界史の講義で、講師が「テンプル騎士団はフリーメイソンの源流であるという噂も」と聞き、その神秘性に惹かれ、何か新たな事実が分かるかも?と本書を購入。 学生時代は中世というのは一番つまらないし中世を研究する人たちの気が知れない(ごめんなさい!)と考えていましたが、50近くになって私、最近中世がブームっぽいです。 世界史を勉強していると、宗教騎士団というのが出てきます。主に三つ取り上げられることが多いのですが、ヨハネ騎士団(十字軍+病院系)、テンプル騎士団(十字軍+護衛系)、ドイツ騎士団(十字軍+護衛系、のちに開拓系)というイメージでしょうか。 中世において、王家、教会という二大勢力がある中、特殊…
ナチスに侵攻されたフランスのために戦い続けたサン・テグジュペリを描く小説である。 作家としてすでに名を成していたサン・テグジュペリは、祖国がナチスに占領され、講和したヴィシー政権(対独協力派)にも失望し、アメリカに渡り、アメリカに参戦するよう働きかけようとする。 ヴィシー政権の他、イギリスで亡命政権を標榜するドゥ・ゴール派、北アフリカの植民地に拠る政権など、フランスを巡る政治状況は複雑で、サン・テグジュペリはドゥ・ゴール派を嫌い、批判の矛先とするが、これが後にトラブルの種にもなる。 祖国のために戦いたいと、北アフリカのフランス軍に復帰したサン・テグジュペリは、アメリカから供与された最新鋭機に乗…
へいよーかるでらっくす! FGO出戻り日記をご覧の皆様、お久しぶりです。 初めましての方は初めまして。 どうも、神黎です。毎日やってるはずなのに進捗を記す癖がなさすぎて記録をサボりがちなのはFGOでもデジモンでも変わらずなのです。前回の日記での予告通りにストーリーしながらレベリングした新たな仲間の話をしましょう。 ただ、1週間も経つと仲間もわりと増えてるからどうしよう、ちょっとめんどい……って思ったのはここだけの話。狭間の物語があるので普段そんなに使わないサーヴァントでも余裕があればそれなりのレベリングをしてますが、最近はちょっと種火足りないから種火クエストAP半減そろそろ来て欲しいなって思い…
ずっとリビングで過ごすのつらい。寝るときは寝る部屋で寝たいし、織りも部屋で織りたいしパソコンも部屋でやりたい。リビングでずっと過ごすのしんどい。*病がち 母の調子が悪いので病院に付き添いに行ったのとまた付き添うのと、私も耳垂れというんですかね? 耳から汁のようなものが出てくるので病院へ行ってきます。 母も私もなんともないといいなぁ。*アーシャが楽しすぎた エスカ&ロジーのアトリエの攻略本を読んでいて私はどうしてこんなに攻略本を読むのが下手なんだろうという絶望感に襲われている。 昔、ペルソナ2罪の攻略本を読んだときに「読み方が分かった!」と思ったんですけどその頃は若かっただけで今は老いてきている…
禿頭王、肥満帝、青歯王、合羽王、長脛王、金袋大公、ドラキュラ公、助平ジジイ……今も伝わる55人の王につけられた綽名から、近代ヨーロッパのなりたちがわかる。ゴシップとスキャンダルに彩られた、華麗で野蛮な中世・近世欧州史! 『小説フランス革命』や『ナポレオン』をはじめ、スケールの大きな歴史小説で多くのファンを持つ直木賞作家・佐藤賢一氏が、中世から近世にかけてのヨーロッパの王の「綽名」にまつわる逸話を在位の時代順にひもといていく歴史エッセイ。1話=4ページのエスプリの効いたコラム集という趣きで、寄席の謎解きのように軽妙な語りが時空をまたいで逸話と逸話をつないでく。読んでいるとはっと掌を打ったり、思わ…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 (8/19~8/25 全97冊) *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上を表示) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 9/1 号 2 冊清張の迷宮 松本清張傑作短編セレクション 有栖川有栖, 北村薫他 文春文庫 1,056下町サイキック 吉本ばなな 河出書房新社 1,870 ② ◆女性自身「今週のあなたを開く本」: 9/3 号 4 冊四つの白昼夢 篠田節子 朝日新聞出版 …
王の綽名作者:佐藤賢一日経BPAmazon 先に岡地稔『あだ名で読む中世史』を読んでしまうと、ちょっと物足りない感が。同時期に借りたけど、こっちを優先するべきだったか。新聞に連載された記事をまとめたものだそうで、「歴史エッセイ」といった感じが強い。 一人4ページだから、さらっと書かれていて、『あだ名で読む中世史』の断片的な記述の迷宮に迷い込んで、なんだそれ訳分からねーみたいなおもしろさはないな。 東欧やロシア、北欧からも採られているのが興味深い。 東フランク王ハインリッヒ1世の「捕鳥王」というのが、頭に残るな。鳥狩りのハインリッヒとでもいうべきか。 ハンガリー王カールマーン、「文人王」と言われ…
友人からでも、家族からでも、書評でも、課題図書でもない「オススメの本」を読んだことはありますか? 現実と少し距離を置く“小説の世界”への入り口は、時に不意の方が新鮮で心踊りそう。東京・六本木の本屋「文喫 六本木」のブックディレクター・及川貴子さんにBRUDER読者をイメージした一冊を選んでもらいました。 「カルチェ・ラタン」/佐藤賢一 パリオリンピック真っただ中のテーマは、“パリが舞台の小説”です。作品のタイトルであり、舞台である「カルチェ・ラタン」は、古くから学生街として有名な区域。時は16世紀、この街で起こる殺人事件を、意気地なしのお坊ちゃんで新米夜警隊長のドニと、パリ大学神学部きっての俊…
佐藤賢一『ラ・ミッション~軍事顧問ブリュネ 』が、「オール讀物」誌に掲載されているときに、凄いイラストレーターがいるなと思った。 案の定、世界的な人になった。
(8/2)ひとまず100点選書。第一弾の選書なので推薦本には頼らず。蔵書とアマゾンのブックリスト、これまでの読書経験と知識を駆使して、読みたい本を直感で選んだ。 今のところ順番はランダムだ。3500の選書リストが完成するまでには適切な分類法を見つけようと思う。その際、選書やリスト作成におけるルールも付記する(表紙画像は載せない、アマゾンや出版社ページへのリンクは貼らない等)。 (8/3)200点選書。 (8/4)300点選書。 (8/5)400点選書。そろそろ分類しないとね。日本十進分類法を参考にする予定。 (8/9)500点選書。 (8/10)600点選書。 (8/11)700点選書。 (8…
1件の申請から1件の事業が選定された(→https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/houjin/1335928_00008.htm)。 -高知大学「IoPからはじまる地域創成リーダー人材育成~Super Regional University への飛翔と地方創生~」(既設の農林海洋科学部農林資源科学科の定員を135人から140人と5人増) -1年前のエントリー--平野,孫穎莎に勝ち優勝(WTTコンテンダー・ザグレブ)→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/07/03/104651-2年前のエントリー--ウェアラブル・デ…
書き始めてからだいぶときが経ってしまったので何度も書き直しました。 たぶん6月上旬か中旬くらいから書いていました。 いつものようにパソコンをスリープから起こすと7月になっていました。 時間がかかりすぎている。 ほかの本でいつの間にか読み終えてしまったものもあったのでまた感想文を書きますね。いつになるやら気が遠くなりますけれども。*読んだり読まなかったりを揺蕩っている作品・よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる/佐藤賢一 一度挫折したけどまた読み始めました。9.11の映像、私も父とライヴで観ていたけど映画じゃないととても衝撃を受けました。思えばその頃は宗教なんて一切知…
アマゾンプライムデーが近くなったので、今年もKindle Unlimitedのキャンペーンが始まった。今回はプライム会員なら3カ月間無料で利用できるので、さっそく登録してみた。いつも読み放題対象の新書を調べているが、今回は講談社現代新書がかなりたくさん読めるようになっていた。 千葉雅也『現代思想入門』、石田勇二『ヒトラーとナチ・ドイツ』、岩崎周一『ハプスブルク帝国』、宇野重規『民主主義とは何か』、野矢茂樹『哲学の謎』などなど、話題の本や定評のある新書が多数読める。佐藤賢一のフランス王朝史3部作(カペー朝・ヴァロワ朝・ブルボン朝)もまとめて読めるので、西洋史好きな人にもおすすめできる。一度紹介し…
(アフィリエイト広告を掲載しています) 今回の参考資料・引用元は 山川出版社発行の教科書『世界史探究 詳説世界史』2022年検定済23年発行 P124~P125「スラヴ人と周辺諸民族の自立」 https://new-textbook.yamakawa.co.jp/w-history 従来はビザンツ帝国→オスマン帝国がメインの中世東欧記述だったのが、諸民族の動向にページを割くようになっています。東欧で国民国家の成立が遅れた(つまり近代化が遅れ、それが現代もなお尾を引いている)原因が、諸民族を支配する2つの帝国の、古代以来20世紀に至るまでの存続にあったからです。 冒頭文 カルパティア山脈の北方を…
建長寺三門は1775年の再建 東京に用事があったので、途中下車して北鎌倉を訪ねた。京都から新横浜まではのぞみで2時間弱、新横浜から北鎌倉までは50分程度なので、朝の新幹線に乗れば、お昼には北鎌倉駅に到着する。駅近の観光名所から順に訪ねてみることにした。 最初は円覚寺に行った。円覚寺は、弘安5年(1282)に8代執権北条時宗(5代執権時頼の子で、元寇の時の執権)が、中国から招いた無学祖元(むがくそげん)を開山として創建された臨済宗のお寺。残念ながら、国宝舎利殿は公開日ではなく見ることができなかった。 浄智寺を見た後、3番目に建長寺に行った。建長寺は、建長5年(1253)に5代執権・北条時頼(「鎌…