年末年始って毎年天気が良い気がする。 今年も例にもれず快晴だったので、大晦日には、意味もなくひとりで近所を散歩した。歩いて20分くらいのところに商店街があるのだが、わたしは昔から、大晦日の商店街というものがすごく好きだ。アーケードが人で賑わっていて、歩く人の足取りがいつもより心なしか忙しない。食料をたくさん買い込んでいる人々を見ると、それぞれが、それぞれの過ごし方でこれから年を越すのだな、などと当たり前のことを思ってしまう。好きな短歌で、「目の前を過ぎゆく人のそれぞれに続きがあることのおそろしさ」(岡野大嗣)というのがあるのだが、年の瀬の商店街を歩くといつもこの歌のことを思い出す。 昨年は大学…