一旦これで最後になるが、この記事で嫌悪感についての話を締めくくりたいと思う。こんな風に全部で三部構成に収まったのは、我ながら意外なコンパクトさだと感じる。 これまでの話を簡単にまとめると、嫌悪感とは特定の対象に対して、思考をすっ飛ばし、「逃避」という行動を引き起こすための防衛本能の一つだと考えている。 そして、特に強い嫌悪感を抱く対象には、大きく分けて二つの特長がある。第一の特長は、生物としての本能に刷り込まれた原始的な嫌悪感だ。 具体例としては、誰もがクモや蛇を気持ち悪がる、あの感じだと思ってくれればいい。或いは集合体恐怖症等も、多分これに該当するだろう。 第二の特長は、自分が身を置く社会や…