本日は9月3日。本当は「台風がなくても大雨」みたいな話題にしようかと思っていましたが、局地的な大雨も多少は落ち着いてきたみたいです。そんなときに台風の話題の続きとくれば、やはり、枕草子から「野分の又の日」が一番でしょう。 野分(のわき)の又の日こそ、いみじう哀れに、覚ゆれ。立蔀(たてじとみ)・透垣(すいがい)などの、伏し並みたるに、前栽(せんざい)ども、心苦し気なり。大きなる木ども、倒れ、枝など、吹き折られたるだに、惜しきに、萩・女郎花などの上に、蹌踉(よろば)い、這ひ伏せる、いと思はずなり。格子の壺などに、颯(さ)と、際を、殊更にしたらむ様に、細々と、吹き入れたるこそ、荒かりつる風の仕業とも…