―その771― ●歌は、「やすみしし 我が大君の きこしめす 天の下に 国はしも さはにあれども 山川の 清き河内と 御心を 吉野の国の 花散らふ 秋津の野辺に 宮柱 太敷きませば ももしきの 大宮人は舟並めて 朝川渡る 舟競ひ 夕川渡る この川の 絶ゆることなく この山の いや高知らす 水激く 滝の宮処は 見れど飽かぬかも」ならびに「見れど飽かぬ吉野の川の常滑の絶ゆることなくまたかへり見む」である。 吉野町宮滝 宮滝野外学校前万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、吉野町宮滝 宮滝野外学校前にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「幸于吉野宮之時、柿本朝臣人麻呂作歌」<吉野の宮に幸(いでま)す時に、…