「商社マンを扱った作品」の第六弾は、大原省吾『レバレッジ』(双葉社、2013年)。イラク北部のクルド人自治区にある北部第一鉱区に、レアメタルのリチウムが埋蔵されているのではという情報を得た総合商社の五陵商事。資源メジャーもまた、同じ情報をゲット。待ち受けている同鉱区の国際入札で、五陵商事に落札させないための資源メジャーの極秘の攻撃が始まります。五陵商事は、入札に向けて調査団を現地に派遣。ところが、そのための調査団が拉致されてしまいます。そこで、同僚を救うため、6名の商社マンが、国際市場から身代金の5000万ドルを調達しようとするのですが……。資源メジャーの卓越した支配力に抗しつつ、奔走する商社…