他人の評価を聴くと、半分は別の意図が含まれている。 出版社の編集者は、商品になる文章かどうか。 文章を書く友人なら、自分自身の創作と比べて創作体験から参考になる部分を指摘する。 小説の評価は難しい。 創作性の部分を、直接評価しようとすると、自分の体験を話してしまいがちだ。 実体験が大事だ、と話すために、昔読んだ有名な作品や、ミリオンセラーになった作品の一節を話して、納得させようとする。 信憑性ある話にするために、致し方ないが、有名な人と比べると、反論しづらくなる。 どんな大家の実例であろうとも、一つの論には必ず反論がある。 他人の評価には、限界があるのだ。 最終的に、誠実な評価を期待できるのは…