「保健室のアン・ウニョン先生」「屋上で会いましょう」などファンタジー作品が多い著者だが、本作は真っ向勝負のSF短編集。指だけがタイムスリップしてしまったり、巨大ミミズが宇宙船でやってきて現代文明を壊滅させるとか、ぶっ飛んだ設定で読ませるが、出色だったのは「小さな空色の錠剤」と表題作。 suijun-hibisukusu.hatenablog.com suijun-hibisukusu.hatenablog.com 「小さな空色の錠剤」3時間だけめざましい記憶力を発揮させる画期的な認知症治療薬が発明され、当初は本来の目的で利用されていたが、悪用する輩が現れ、その様々な影響がこれでもかというくらい…