陽気でへらへらしています、という話ではない。いや、存外そういうことなのかもしれない。 犬は体表に汗をかいて体温調節をしない動物だ。つまり人間のように汗まみれになったりはしない。まったく汗をかかないわけではなく、足の裏からかく。足の裏にのみ、汗腺が存在するのだ。犬の肉球を嗅ぐと、香ばしい匂いがするのはそのためだろう。 うーん、いい匂い。 しかし、犬は足の裏からの汗で体温を調節しているのではない。では、暑いときにどうしているかというと、口を開け、舌を出し、舌から唾液を垂らすことによって、気化熱を利用して体温を下げているそうだ。試しに真似をしてみる。はぁはぁはぁ。舌の上がいくらか涼しい感じはするが、…