大山淳子『あずかりやさん~まぼろしチャーハン』 今日は読書の話題です。最近読んだ本2冊について。 1冊目は、大山淳子の『あずかりやさん~まぼろしチャーハン』。「あずかりやさん」シリーズの4冊目だ。この本も、文庫本のブックカバーの上に、おなじみのオリジナルカバーがついていた。短編が4編に、「まぼろしチャーハン」という8ページの掌編が1編収録。 おなじみのオリジナルカバー 全編通して、やはり話の展開が上手い。例えば最初の「ラブレター」という話。主人公のイケてない男子学生がクリスマスイブに寒さに震えながらカフェのテラス席で待つ場面から始まり、それが5年前、彼が双子の弟へのラブレターをこっそり読んでし…