一条真也です。『むすんでひらいて』玄侑宗久著、聞き手/大竹稽(集英社)をご紹介します。「今、求められる仏教の智慧」というサブタイトルがついています。芥川賞作家で臨済宗妙心寺派福聚寺住職の玄侑氏の発言を、教育者で哲学者の大竹氏が聞き取りをした一冊です。現代的な問題も広くカバーしており、非常に学びの多い本でした。 本書の帯 帯には、「死とは何か、生命とは何なのか、『いのち』の根源に向き合う対話集。戦争の拡大や自殺の増加など、生命を軽んじがちな現代だからこそ、全ての生命が繋がっているという『華厳の教え』が輝きを増す。『いろは歌』や『むすんでひらいて』の秘められた意味や『気』の世界などにも触れ、生きる…