日本人の真価 この人の本を昔読んだことがあって--多分「若き数学者のアメリカ」かと「数学者列伝」だと思う--やはり両親が文章家だと、その影響もあって文章が巧いなぁと感心した記憶がある。 そこでふと目にとまったこの本を、文春新書かぁと思いながら手に取ったのだ。読んでみて、驚くほど面白くなかった。 年寄はすぐに説教と自慢話をするものだ。 それを頭では理解しているのか、奥さんを登場させて筆者に痛烈な批判を語らせてうまく中和したつもりになっているようだが……もう全部駄目。若き数学者のアメリカ(新潮文庫)作者:藤原正彦新潮社Amazon遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)作者:正彦, …