■あらすじ 弁護士の城戸はかつての依頼者・里枝から奇妙な相談を受ける。 彼女は離婚を経験後、子どもを連れ故郷に戻り「大祐」と再婚。 幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が事故で命を落とす。 悲しみに暮れるなか、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実が……。 愛にとって過去とは何か? 人間存在の根源に触れる読売文学賞受賞作。 ■感想 平野 啓一郎さんの作品は初めて読みます。 あらすじに書かれた『夫が全くの別人』という言葉に衝撃を受け、さらには興味を引かれ、購入した作品となります。 愛した人の身分や語られた過去が全て偽りだったと知ったら、身分や過去に共感して生まれた愛はどうなるのか。 その人を『…